発案の目的・背景

シン・ニホンゴとは? / What's Sin Nihongo?

The purpose and background of the idea.

既存の日本語の例外をなくして、新しいニホンゴを作る。

こう言うと、現行の日本語が乱れいるとか、現行の日本語が例外だらけで劣っているなどという批判的な視点で捉えられそうだが、私の意図としては日本語を変えていこうというつもりは毛頭ない。例外ができていることにもすべて意味や歴史的な流れがあり、それを人工的に奪ってしまうことは文化的損失にも繋がる可能性がある。

ただ、自分が日本語教師として日本語を教えてきた経験、そして日本語を第二言語として学ぶ学習者の立場を考えて、より簡単に、より学びやすくしてあげたいという単純な発想から生まれたものだ。

またこんなにも例外が多い日本語のルールを統一したら一体どんな言語になるのだろうか、という興味心もある。

そもそも言語に正しい、間違っているという考えはなく、セリンカー(1972)の中間言語という考え方の影響も受け、このようなルールを統一した「シン・ニホンゴ」があってもいいのではないかという思いに至った。

分かりやすい日本語という意味では、主に外国人生活者向けの「やさしい日本語」というアプローチはすでに取られているが、これはあくまで現行の日本語の中から、比較的分かりやすい言葉選び、文の構成などで調整していくというやり方である。

今回の「シン・ニホンゴ」ではそもそもの文法構造や語の体系からルールを統一、整備していくという全く別のアプローチで作り変えていく。こうして生まれたものが学びやすく、分かりやすくなるのか、全く日本語とは別のものになるのか、それは作ってから考えてみることにする。

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